神さまは赤ちゃん？

今日は月初め。

家の四方を守る盛塩をかえたり、鬼門と裏鬼門を司る神さまにお塩とお酒を捧げるなど、我が家は朝から大忙しです。
ってなことを書くと、この人何屋？と思われそうですが、我が家は真言宗のお寺。
つまりダーリンは「おぼーさん」。
嫁いでしまった以上、お祭りする神仏のお世話は共同責任となるのです(^^ゞ

慣れると日常になるのですが、「お世話」の内容はけっこう盛りだくさん。
毎朝お茶をお供えして勤行。献花も欠かせません。毎月初めと15日には盛塩を交換し、18日は観音様の日なのでお酒をお供えします。そして毎夕の勤行（←これはダーリンのお仕事）・・・etc。

先日、大阪に住む従兄弟から電話があって近況を尋ねられたので、
「お寺に住むのもけっこう大変よ」
と、何気なく言うと、彼はつぶやくように言いました。

「そうだね。神も仏も一人じゃ何もできないもんね。お茶もお線香もあげてあげなきゃいけないし、お掃除も何もかも、こっちがしてあげなきゃいけない。まるで赤ちゃんだよね」
「赤ちゃん？」
「赤ん坊だよ。誰かの世話がないと存在できないんだ。でもさ、赤ちゃんの世話をしていて、その赤ちゃんが嬉しそうに笑ってくれると、俺、本当に幸せな気持ちになれるんだ」
「・・・・・・」
「仏像に向かってお経をあげたあと、そのお顔を見上げると、すごく嬉しそうに笑いかけてもらってる気がする。まるで赤ちゃんのように純粋な笑顔だよ。俺はまた無上の幸せを感じる。お世話をさせてもらうことって、ありがたいことなんだなって、思えてくるよ」

会話の後、お堂に入って祭っている観音様のお顔を見上げると、少しだけ、いつもより嬉しそうに微笑まれていらっしゃる・・・気がした。私も何だか嬉しくなりました。

お世話をさせてもらうって、ありがたいことなんですね。